反原発メーデーに寄せられたメッセージ
「若狭から祈りを込めて」
これまで若狭の原発群の中で、被ばく管理手帳をもって働いてきた人々は、毎年1万数千人、国内の全原発内でこの40年間働いてきた被ばく労動者は、累計45万人をこえています。このたびの福島原発の事故現場で、あたかもかつての特攻隊のように決死ではたらいている人々のことを思うと胸がはり裂けそうです。本来、万国の労動者の祭典である本日、ここに集われた皆さん、先ずはこれらの人々に想いを寄せてください。
「もんじゅ」をのぞく14基の若狭の原発は、この40年間で、京阪神の関西圏に、約2兆キロワットの電力を送ってきました(その間、その若狭地域が必要とし、消費してきた電力は、その百分の一にも満たないのですがー)。しかし、その陰で、広島原爆何十万発分もの「死の灰」を産み出してきたことを忘れてはなりません。また、麻薬的な札束と引き換えに、それらの原発群を甘受してきた若狭の地元も、痛切な反省を迫られています。
第二の原発震災を若狭〜関西にくり返さぬために、そして何よりも未来をになう子どもたちや、これから生まれて来る幼き者たちのために、今こそ、関西圏の皆さんも声を上げ、行動の輪を大きく広げていただくことを、心から訴えます。
2011年5月1日
若狭・小浜より
中嶌 哲演